2024年 地域理解プログラム 新潟県長岡市 8月28日~30日
2024.12.13
2024.12.13
アオーレ長岡。長岡市をホームタウンとする初めてのプロチーム「新潟アルビレックスBB」はアオーレ長岡をホームアリーナとしています。
JICAの長期研修員(留学生)「地域理解プログラム」の一環として2024年8月28日から8月30日にかけて、新潟県長岡市を訪問しました。
肥沃な土壌による日本有数の米どころであり、日本海の恵みにもあふれる新潟県長岡市ですが、一日で1m以上積もることもある冬場の雪深さと夏場は40度近くにもなるという過酷な自然環境も併せ持ちます。
今年のプログラムでは、①長岡市の都市計画、まちづくり②長岡市の交通施策③防災まちづくり④復興まちづくり⑤官民連携まちづくり を観点に長期研修員たちは視察を行いました。
8月28日は長岡市民センターにて長岡市都市整備部都市政策課と交通政策室交通政策担当の方からお話を伺いました。
「長岡市も日本の他の都市の例にもれず、人口減少に伴う税収減が大きな問題です。「拡張でなく維持整備」「新しく作る時代、から、今あるものを賢くマネジメントしていく」という視点で、コンパクトシティ化を積極的に進めています。長岡駅に直結の複合施設を整備し、市役所機能を付随させ、バスのネットワーク網を整備しています。
運用形態は色々ですが人口に対し98%の交通をカバーしています。」など、長岡市の前向きな取り組みについて説明いただきました。
長岡市民センターにて
8月29日は県立歴史博物館と大河津分水資料館を訪問しました。
大河津分水は、信濃川の洪水に苦しめられてきた地域をコメの穀倉地帯に変えた長岡市を語るうえで欠かせない重要なインフラです。
事業に係る住民移転や土地所有の問題など技術的な観点からも説明いただき、研修員にとっても興味深い視察となりました。
現在の日本の姿しか知らない研修員たちにとって新鮮な驚きだったようです。
木籠水没地区(水没した当時の状況を保存)
8月30日は中越地震(2004年10月)からの災害復興の視察として山古志村を訪れました。
山古志村の避難民に対し、コミュニティを維持した形で仮設住宅を提供した(村民全員が同じ場所にある仮設住宅に入居した)ことや、農産物を作る場所を設けるなど山古志での暮らしを保つ工夫がされていたこと、災害から約3年半で発生時の7割の住民が帰村したことなどが説明されました。
人口減少に直面している長岡市はコンパクトシティ化を積極的にすすめています。
イベント広場を併せ持つ長岡駅直結の複合施設「アオーレ長岡」など、市中心部に市役所機能を付随させた魅力的な施設を整え、住民生活の充実を図っています。
また来るべき災害に備え、しっかりとした地域の防災施設「シビック・コア」を整備するなど、「拡張ではなく維持整備」、「新しく作る時代、から、今あるものを賢くマネジメントしていく」という視点で前向きに取り組む姿に、長期研修員の皆さんも感銘を受けていました。
大河津分水資料館での集合写真
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