第80回・第81回国際協力機構債券(国内財投機関債)「ジェンダーボンド」の発行及び主幹事の選定について
2024.10.04
独立行政法人国際協力機構(JICA)は、機関投資家向けの第80回(5年債)、第81回(10年債)国際協力機構債券(国内財投機関債)について、調達資金をジェンダー平等・女性のエンパワメントを推進する有償資金協力事業に充当する「ジェンダーボンド」として発行することを決定しました。また、発行のための共同主幹事を以下のとおり選定しました(事務主幹事以外は、50音順)。
SMBC日興証券株式会社(事務主幹事)
岡三証券株式会社
大和証券株式会社
東海東京証券株式会社
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
新型コロナウイルスの感染拡大及びその後のグローバル経済の混乱により、特に開発途上国において女性の所得機会や教育機会の減少・喪失、家庭内暴力の増加等の問題が深刻化しました。コロナ禍において拡大したジェンダー格差は今日まで回復しておらず、ジェンダー公正の達成に必要な年数は長期化しています。
当機構は、組織のミッションである「人間の安全保障と質の高い成長の実現」の達成に向けて、課題別事業戦略「ジェンダー平等と女性のエンパワメント」の下、一人ひとりが性別にとらわれず、それぞれの能力を発揮できる社会の実現を目指しています。具体的には、女性の経済的エンパワメントの推進、女性の平和と安全の保障、ジェンダー平等なガバナンスの推進等を通じて、社会や組織における差別的な制度・仕組みを是正し、女性・女児の実現可能力の強化及び社会や人々の意識・行動変容に取組んでいます。
当機構は、2021年9月に国内で初めてジェンダーボンドを発行しました(資金充当完了)。依然としてジェンダーに係る課題があることを受け、ジェンダー平等・女性のエンパワメントに向けた取組みをより一層強化するため、本債券は「ジェンダーボンド」として発行いたします。
起債時期は2024年11月を予定しています。詳細については、今後、共同主幹事とともに、市場環境等を見極めつつ検討を進めていきます。
本債券は、「JICA ソーシャル/サステナビリティボンドフレームワーク」(2023年4月7日公表)に基づくサステナビリティボンド(注)として発行され、調達資金は、本機構の有償資金協力事業に充当される予定です(但し、石炭火力発電事業への出融資を除きます)。
なお、本債券は、TOKYO PRO-BOND Marketに上場する予定ですが、金融商品取引法第二章の適用外となる財投機関債であり、特定投資家向け私募に該当しないため、一般投資家を含む全ての投資家への販売が可能です。譲渡制限も無く、流通市場での売買においても同様の取扱いとなります。
(注)サステナビリティボンドとは、社会的課題及び環境課題の解決に資するプロジェクトの資金調達のために発行される債券です。SDGs・ESG投資の対象となる債券です。
(担当)
財務部 財務第一課
(TEL: 03-5226-9279)
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